スパを経営していた時,社内外から相談を受けることが多かった。
社内には女性が多く、生活習慣や文化、言葉の異なるこの職場で人材教育ができれば、今度はスパオーナーではなく、人材育成事業でも出来るのではないかと思ったほど良くも悪くも異なりました。サービスという観念が全く異なったので私のやり方を一方的に進めるのも何か違うなと思い、寄り添いながら英語のできるスタッフにも聞きながらスタッフ教育を開始しました。
スパの経営はもちろんですが、社内教育、技術向上、サービス改善を常日頃試行錯誤していましたが、最初から最後まで休むことなく行ったのが社員教育といっても過言ではありません。
ある女性に関しての内容を一部話すとこうです。
彼女はスタイルもよく、顔立ちもはっきりしたベトナム美人です。技術的にも高く私は高く評価していました。しかし一方、スパ内では問題児でした。お客さんからのフィードバックはいつも良いのですが社員同士では、彼女はうるさいとか、傲慢だとか苦情ばかり。彼女の近況を聞こうと呼び出してみると、「他のスタッフの仕事内容、お客さんに対する態度やサービスをこうしたら良くなるはずだと話しても、他のスタッフはマネージャーである私に報告して更に仕事が増えるのを嫌がっている」とか、「自分はどうして彼ができないのか」と仕事からプライベートに至ることまで話はじめました。「田舎の家族からは早く結婚するように言われているが、田舎には帰りたくない、でもここにも彼がいないし、例え彼ができても数日、数週間もすると関係は終わってしまう。自分の声は大きいが、始めは小さく話そうと努力している、でも話し出すと止まらなくなり声が徐々に大きくなってしまいコントロールできない」と延々に彼女の話が始まりました。
私は彼女の話を聞けば聞くほど、何とも面白く、なんて純粋なのだろうと感じました。彼女は自由爛漫な性格で決して傲慢なわけではないのです。
正直に物事を発言してしまい、聞かされる側からすると直球すぎて受け止める準備が出来ていないこと。お客さんのフィードバックも彼女が一番いいのも理解できました。彼女はお客さんの欲するサービスに気付いてしまい、お客さんは満足をして帰る、しかし、次回来たときに、他のスタッフがそのお客さんを担当すると前のサービスと異なり、次のスタッフは、同じことをしなければ満足を得る事ができない!と不満を抱いてしまう。ということがわかりました。
私は、すぐに細部に渡ってマニュアル化し、ここまでの対応は顧客満足に必要だからしましょう、でもこれ以上はしなくてもいい。ということを明確にするきっかけにもなりました。
そして彼女の彼氏問題に限っては、あくまでも男女でお互いのフィーリングもあるので立ち入ることは出来ませんが、私の気付いた点で少し媚びるような面が見え隠れしていたのでそんなことは必要ないし、お金持ちがいいというマインドも取り去るように伝えました。とにかく本来の自分を好きになることが大事だということも伝えました。それは、なかなかすぐには上手く行きませんでしたが、彼女はとにかく純粋でしたからよく私のところに来てはアドバイスを求めてきました。
そして数年後には、無事結婚され一児の母となりその後もスパで働いてくれました。
彼女は、常にスパのサービス、技術改善に一役勝ってくれた大切なスタッフで、往来の多いスパ業界でスパ開店以来閉店するまでの10年間、尽力してくれました。
今後の彼女の活躍を祈るばかりです。
彼女を封切りに私が仕事を終える時間になると1人2人とオフィス前に来て、「時間ありますか」とドアを叩かれる。
いつの間にか相談室化してしまったことも今となればいい思い出です。
そして社外からは、広告営業で何年もお世話になっている人が、仕事の合間に寄っては、「少し寄りました、お時間ありますか」と数日前に広告で話をしたばかりで話は終わったはずなのにお店に来るので、何か言い忘れたこともあるのかなと、座って話をしていくと知らぬまに夫婦間相談、仕事のこと、人生のことなど毎回30分以上話していく方がいました。
私も暇なわけでは決してなかったのですが、暑い中立ち寄ってくれたことでついつい毎回話し込んでしまう。
そして帰り際には、「何だかスッキリしました、また寄ります」と今日は何のために来たのかな、仕事前の前置きかと思えば、仕事じゃなく話をしたかっただけかなと思うことが何度もありました。私も話を聞きながら学ぶこともありましたからお互い様だったかなと思っています。
人は時に聞いてもらって安心したり、何か言葉のきっかけで行動を変えたり人の出会いとはわからないものです。
私は、今、スピリチュアルライフコーチとして活動していますが、お客様の中では勉強家の方が多くいらっしゃいます。残念なことに結果が出ていない人もよく見かけます。能力以外に心のブロックとなっている事が多いのが事実です。
幼い頃植え付けられた劣等感、観念や被害者意識など様々ブロックがかかっていることがあります。スピリチュアルな面で捉え方や考え方など話している中でその場でパッと消える方また時間をかけて徐々に薄れていく方様々ですが、必ず変わっていきます。相談に来る時点でマインドが前向きになっているからだと感じます。
同じ行動をしていても何故か結果が異なる、何故こんなに頑張っているのに自分の思う結果が出ないのか、人と付き合うと毎回揉めてしまう、そう悩んでいる方がいましたら是非体験セッションをお申し込みください。
きっと何かの鍵となり、硬くしまったドアが開く時が来ることでしょう。